救急救命士

心肺が停止し危篤状態にある患者の蘇生処置を行う専門家が救急救命士です。
救急救命士にフューチャーしたテレビドラマが人気を博したこともあり、そこからこの職業の知名度が高まったとも言えるでしょう。
ここでは、蘇生処置のプロフェッショナルでもある救急救命士の仕事内容やなり方、給与といった情報を記述しますから、現在この仕事を志している方は参考にしてください。

連絡を受けて出動する

救急救命士の多くは普段消防署に詰めていることが多く、事故や災害などによる負傷者が出たという一報によって出動します。
多くの方が勘違いしているかもしれませんが、救急車に乗っているからといってすべての方が救急救命士というわけではありません。

基本的に救急隊員は三人一組での行動が定められていますが、その中に最低一人の救急救命士を配置するよう指導されています。
つまり、救急車に乗車している三人のうち救急救命士は一人だけということもまったく珍しくありません。

救急救命士は心肺停止などに陥っている方に対して救命処置を行いますが、基本的には医師の指示に従うことになります。
もちろん、ケースバイケースで救命士が独断で蘇生処置を行うこともあります。

この職業に就くためには国家資格に指定されている救急救命士国家試験に合格する必要があります。
また、試験はいつでも受けられるようなものではなく、救急救命士の養成所で定められた単位を取得したものにのみ受験の資格が与えられるようになっています。

具体的な道筋としては、救急救命士養成学校を卒業する方法と消防署に勤務する方法があります。
どちらにせよ消防官採用試験にも合格しなくてはなりませんが、消防官採用試験は非常に倍率が高いため難関であることは覚えておきましょう。

給与や向いている人

救急救命士は地方公務員となりますから、給与は配属された先の地方自治体によって異なってきます。
また、高卒と大卒では初任給も変わってきますから覚えておきましょう。
高卒だと初任給は15~17万円前後、大卒だと17~19万円前後というのが一般的です。
公務員ですから将来性は抜群ですし、勤務年数が長くなればなるほど給与もアップしていきますから安定性を求める方にはオススメできる職業と言えるでしょう。

救急救命士は医療業界の中でも特別突出して給与が良いわけではありません。
そのため、「収入云々ではなく、とにかく少しでも多くの人命を救いたい!」という熱い気持ちがある方がこの仕事に向いていると言えるでしょう。

強い責任感と精神力はもちろん、ハードな仕事もこなせるだけの体力も必要となります。
大変な仕事ではありますが、その分大きなやりがいや充実感も得られるのではないでしょうか。